日産自動車と仏ルノーは、提携によるコスト低減や販売増などのシナジー効果の2018年度目標値を、15年度実績比28%増の55億ユーロに設定した。
両社のアライアンス担当の上級副社長であるアルノー・ドゥブフ氏が、7月4日の日本記者団とのインタビューで明らかにした。ルノー・日産は16年度に43億ユーロのシナジー確保を中期目標としてきたが、15年度にこの43億ユーロ(前年度比13%増)に到達したため、新たな目標を定めた。
両社は14年4月に、研究・開発、生産技術・物流、購買、人事-の4部門の機能統合を図ってシナジーの追求を加速させている。また、同年からは共通の設計思想に基づくCMF(コモン・モジュール・ファミリー)での開発車両の投入も本格化させてきた。
15年度の成果の内訳は日産が25億ユーロ、ルノー側が18億ユーロとなっている。ドゥブフ氏は「4部門の機能統合が成功し、シナジーが極大化している」と評価した。