横綱白鵬が勢に敗れる波乱。白鵬は初めて1場所で2個目の金星配給となった。

 何かがおかしい。白鵬は勢と1度離れた直後「親指が入ったね」。立ち合いで左上手を取った際、相手のさがりが落ちた。気にしたのか、再度攻め始めた瞬間に右親指が土俵に引っ掛かり、1人で崩れ落ちた。横綱10年目で、1場所で2個の金星配給は初めて。通算12個目となり「(負けた)2番は力負けと言うより、自分の勢い。そういう負けもある」と振り返った。

 通算1000勝達成へ意気込むあまり、場所前は異例のハイペース調整。宮城野親方(元前頭竹葉山)からは「休め」と促された。この日の朝稽古は休んだが、5日目の宝富士戦で敗れて以降は完勝はゼロ。仕上げるのは得意だが、抑える調整に慣れていない。大記録へ残り6勝。残り全部勝たなくては、来場所へ持ち越しとなる。