気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。
2016年6月8日付
●韓国、日産法人を告発、排ガス不正指摘、824台リコール通告(読売・9面)
●エアバッグ破裂告訴、負傷女性、タカタと日産側を(読売・34面)
●クリントン氏指名確実、米大統領選民主勝利宣言へ(朝日・1面)
●自動車「系列」薄れる、必要な部品変化、再編も(毎日・7面)
●VW新型PHV発売、モーターだけで51キロ走行(毎日・7面)
●ルネサス減収減益、4~6月期予想、熊本地震影響(毎日・7面)
●トヨタ車体、海外向け強化「車を一貫してつくれる会社に」(産経・10面)
●夏のボーナス90万円超(産経・11面)
●高速4路線車線増設へ、渋滞緩和事故防止目的(東京・6面)
●2016年上期ヒット商品番付、安値再び脚光(日経・1面)
ひとくちコメント
大手企業の2016年の夏のボーナスが過去3番目の高水準になるという。経団連が東証一部に上場する従業員500人以上の主な企業を対象に、この夏に支給されるボーナスの妥結額を調査した結果、回答があった95社を集計したところ、平均で92万7415円と2015年より3.7%増加したことわかった。
きょうの各紙が「ボーナスリーマン前水準」(読売)などと経済面で大きく報じているが、製造業は95万4991円で1.4%の増加。また、非製造業は81万4071円で15.7%の大幅な増加となっている。
このうち、業種別では自動車19社の集計で平均106万5091円(前年比3.45%増)と最も高く、3年連続で100万円を超えた。円安などを背景にトヨタ自動車などの企業業績が好調だったことが主な要因とみられる。
ただし、夏のボーナスは前年度の企業業績に連動して支給されるのが前提条件。「潮目が変わった」とトヨタ自動車の豊田章男社長が語るように、円高・ドル安という為替の動きをみても業界を取り巻く環境は激変している。
また、国内市場は消費増税の先送りで駆け込み需要が見込めないほか、燃費データの不正が発覚した三菱自動車やスズキなどは逆風が吹き荒れている。今年の夏のボーナスはリーマン・ショック前に迫る高水準とはいえ、企業決算と同様に「追い風参考記録」との見方が濃厚だ。