アル・グリーンというと、あの独特のヴォーカルとノリが好きで、ヒット曲やライヴ映像、80年代に来日したときには、
立川の昭和公園の野外ライヴ(確かブラックヘリテッジフェスティバルというイベントでロバート・クレイやスタイリステ
ィックスらが、前座をつとめていたように思います。雨の中のライヴだったが、素晴らしかった!!)にも聴きに行ったり、
思い入れのあるアーティストだったのですが、実はオリジナルアルバムを聴くのは、このCDで聴くのが初めて。なんでもっと
早く聴かなかったかなあと後悔しきりです。
こうやってまとめて聴くと、ヴォーカルの魅力はもちろんなのですが、バックの演奏がまた独特で、ドラムスがバシッ、バシッ
と鳴るのが印象的で、バンドサウンドを強調したかのような音が、ロックっぽくもあり、他のソウルシンガーとは、一線を画して
いるところ。後で調べたところ、HIレコーズレーベルのHIサウンドという呼び名で知られているとのこと。イーグルスの
「ロングラン」のドラミングのバシッって感じの音づくりは、HIサウンドを意識してのものらしい。そういえば、グレン・フライが
ソロになってからの「トゥルーラブ」など、もろアル・グリーンを真似たような歌いっぷりでした。このHIサウンド、聴いていると
妙に心地よくて、電車の中でついウトウトなんてことも。ホント、気持ちいいです。このCD、4枚のアルバムが入っているのですが、
特に好きなのがI'm still in love with you。デヴィッド・サンボーンがカバーした Love & happiness のオリジナルがカッコイイ。
よくこういう曲が作れるなあとアル・グリーンの才能にあらためて脱帽です。ビートルズGet back やロイ・オービソンOh pretty woman
のカバーも良くてとにかく飽きさせません。ボーナストラック「抱きしめたい」のカッコイイことといったらない。My girl もイイ!!
もちろん、Let's stay togetherなどのアル・グリ−ン節もたっぷり。ヘヴィローテーションの愛聴盤になりました。
チャート的には、Tired of being alone(全米11位) Let's stay together(同1位) Look what you done for me(同4位) I'm still
in love with you(同3位)が収録されています。