哲学書にしては平易な文章で書かれているため
哲学に疎い自分でも小説のように読めました。
Wikipediaレベルの予備知識でスラスラ読んでも
半分ほどは理解できます。
後ろにある脚注を読めば理解度は更に高まるでしょう。
さらにその他の著作や解説書を読み、
ニーチェが影響を受けた哲学者の思想を知れば
完全に理解できると思います。
蛇足ですが本書を選んだ理由は
一冊にまとまっていたからです。
岩波文庫の一冊の本を複数の薄い本に分割して
販売する悪癖はいい加減改めて欲しいですね。

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
ツァラトゥストラ (中公文庫 D 2) 文庫 – 1973/6/10
ツァラトゥストラ (中公文庫) ニーチェ著作
- ISBN-104122000106
- ISBN-13978-4122000100
- 出版社中央公論新社
- 発売日1973/6/10
- 言語日本語
- 本の長さ601ページ
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (1973/6/10)
- 発売日 : 1973/6/10
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 601ページ
- ISBN-10 : 4122000106
- ISBN-13 : 978-4122000100
- Amazon 売れ筋ランキング: - 443,526位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 413位ドイツ・オーストリアの思想
- - 3,060位中公文庫
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2016年1月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
はるか昔に大学の図書館で読んだ中公の世界の名著シリーズでちらっと読んだツァラトゥストラが
とても印象深かったので、久しぶりに読もうと思い、まず買ったのが岩波文庫版。
これは「注が無くても読めるように翻訳した」というもの。
知識がある人にとってはどうか知らないが、ほぼ初めて読む私には、注なしでは何を言いたいやらさっぱり分からなかった。
注なしで読めるものではないと思い知り、注のある新潮文庫版を買った。
注は良いのだが、訳文が文語体で旧字で……そっちでハードルが高かった。
次に読みやすそうだった光文社古典新訳文庫版を買ったが、これは言語明瞭なれど意味不明だった。
やっぱり注が無いとワケが分からん。
こうやってさまよっているうち、大学時代に読んだものが中公文庫で出ていることに気づき購入。それがこの手塚訳。
風格のある文章で、必要を満たすだけの注もあり、ゆっくりだが比喩の意味するところを理解しながら読める。
「ツァラトゥストラ読むのに注など邪魔」というのは「STAR WARS観るのに字幕など邪魔」と言っているに近い。
それほどに、この作品は普通の文学書でも哲学書でもない。
この訳で意味を理解したら、あとはどんな訳ででも読めるようになるだろう。
ちなみに、岩波文庫、光文社古典新訳文庫、河出文庫は注がない。新潮文庫、中公文庫、ちくま学芸文庫は注がある。
とても印象深かったので、久しぶりに読もうと思い、まず買ったのが岩波文庫版。
これは「注が無くても読めるように翻訳した」というもの。
知識がある人にとってはどうか知らないが、ほぼ初めて読む私には、注なしでは何を言いたいやらさっぱり分からなかった。
注なしで読めるものではないと思い知り、注のある新潮文庫版を買った。
注は良いのだが、訳文が文語体で旧字で……そっちでハードルが高かった。
次に読みやすそうだった光文社古典新訳文庫版を買ったが、これは言語明瞭なれど意味不明だった。
やっぱり注が無いとワケが分からん。
こうやってさまよっているうち、大学時代に読んだものが中公文庫で出ていることに気づき購入。それがこの手塚訳。
風格のある文章で、必要を満たすだけの注もあり、ゆっくりだが比喩の意味するところを理解しながら読める。
「ツァラトゥストラ読むのに注など邪魔」というのは「STAR WARS観るのに字幕など邪魔」と言っているに近い。
それほどに、この作品は普通の文学書でも哲学書でもない。
この訳で意味を理解したら、あとはどんな訳ででも読めるようになるだろう。
ちなみに、岩波文庫、光文社古典新訳文庫、河出文庫は注がない。新潮文庫、中公文庫、ちくま学芸文庫は注がある。
2014年1月18日に日本でレビュー済み
Dr. Emmettさんや他の方のレビューとかぶりますが・・
私も「ツァラトゥストラ」を購入するにあたって、店頭で全種類を読み比べ、迷わず「手塚訳」を選びました。
やはり文章がとてもクラシックで、文学的酩酊のある訳だからです。
他の訳文はどうも軽かったり、淡泊だったり、私には合いませんでした。
初めての方や、いわゆる「世界の古典文学」に親しんでる方におすすめします。
私も「哲学」というより「文学」に近い感覚で読みました。
ちなみにドイツ語の原書は、ドイツ版「青空文庫」(www.) gutenberg.org で、PDF形式やテキスト形式で無料でダウンロードすることが出来ます。興味のある方はぜひ。
Title検索 Also sprach Zarathustra
URL www.gutenberg.org/ebooks/7205
手塚訳はこんな感じ・・
Dies ist _mein_ Morgen, _mein_ Tag hebt an: herauf nun, herauf, du
grosser Mittag!"
これがわたしの朝だ。わたしの日が始まる。さあ、のぼれ、のぼってこい、おまえ、偉大な正午よ。
`War _Das_ - das Leben?` will ich zum Tode sprechen. `Wohlan! Noch Ein
Mal!`
「これが──生だったのか」わたしは死に向かって言おう。「よし! それならもう一度」と
Oh Mensch! Gieb Acht!
Was spricht die tiefe Mitternacht?
"Ich schlief, ich schlief -,
Aus tiefem Traum bin ich erwacht: -
Die Welt ist tief,
Und tiefer als der Tag gedacht.
Tief ist ihr Weh -,
Lust - tiefer noch als Herzeleid:
Weh spricht: Vergeh!
Doch alle Lust will Ewigkeit
will tiefe, tiefe Ewigkeit!"
おお、人間よ、心して聞け。
深い真夜中は何を語る?
わたしは眠った、わたしは眠った──
深い夢からわたしは目覚めた──
世界は深い、
昼が考えたより深い。
世界の痛みは深い──。
悦び──それは心の悩みよりいっそう深い。
痛みは言う、去れ、と。
しかし、すべての悦びは永遠を欲する。
──深い、深い永遠を欲する!
______________________________
「作品を正しく理解する」のも重要ですが、自分の好みの訳文から入って、徐々に間口を広げるのもアリだと思います。
「翻訳者の中で誰が一番正しく伝えてるか」とか「正しい解釈はどれか」とか、あまりに「正しさ」を追及しても面白くないでしょうし。
初めての方はあまり身構えず、ぱらぱらっとページをめくって、「あ、この文章、入りやすそう」という感覚でアプローチされたらいいと思います。
私は手塚訳から入ってよかったな、と思ってまス。
私も「ツァラトゥストラ」を購入するにあたって、店頭で全種類を読み比べ、迷わず「手塚訳」を選びました。
やはり文章がとてもクラシックで、文学的酩酊のある訳だからです。
他の訳文はどうも軽かったり、淡泊だったり、私には合いませんでした。
初めての方や、いわゆる「世界の古典文学」に親しんでる方におすすめします。
私も「哲学」というより「文学」に近い感覚で読みました。
ちなみにドイツ語の原書は、ドイツ版「青空文庫」(www.) gutenberg.org で、PDF形式やテキスト形式で無料でダウンロードすることが出来ます。興味のある方はぜひ。
Title検索 Also sprach Zarathustra
URL www.gutenberg.org/ebooks/7205
手塚訳はこんな感じ・・
Dies ist _mein_ Morgen, _mein_ Tag hebt an: herauf nun, herauf, du
grosser Mittag!"
これがわたしの朝だ。わたしの日が始まる。さあ、のぼれ、のぼってこい、おまえ、偉大な正午よ。
`War _Das_ - das Leben?` will ich zum Tode sprechen. `Wohlan! Noch Ein
Mal!`
「これが──生だったのか」わたしは死に向かって言おう。「よし! それならもう一度」と
Oh Mensch! Gieb Acht!
Was spricht die tiefe Mitternacht?
"Ich schlief, ich schlief -,
Aus tiefem Traum bin ich erwacht: -
Die Welt ist tief,
Und tiefer als der Tag gedacht.
Tief ist ihr Weh -,
Lust - tiefer noch als Herzeleid:
Weh spricht: Vergeh!
Doch alle Lust will Ewigkeit
will tiefe, tiefe Ewigkeit!"
おお、人間よ、心して聞け。
深い真夜中は何を語る?
わたしは眠った、わたしは眠った──
深い夢からわたしは目覚めた──
世界は深い、
昼が考えたより深い。
世界の痛みは深い──。
悦び──それは心の悩みよりいっそう深い。
痛みは言う、去れ、と。
しかし、すべての悦びは永遠を欲する。
──深い、深い永遠を欲する!
______________________________
「作品を正しく理解する」のも重要ですが、自分の好みの訳文から入って、徐々に間口を広げるのもアリだと思います。
「翻訳者の中で誰が一番正しく伝えてるか」とか「正しい解釈はどれか」とか、あまりに「正しさ」を追及しても面白くないでしょうし。
初めての方はあまり身構えず、ぱらぱらっとページをめくって、「あ、この文章、入りやすそう」という感覚でアプローチされたらいいと思います。
私は手塚訳から入ってよかったな、と思ってまス。
2005年11月22日に日本でレビュー済み
「永劫回帰」「非同情」「超人思想」はとても大切な考えなのですが、紋切り型ですべて語られるのは彼に失礼だと私は考えています。
思想が生み出される背景には、絶対にその人間が苦悩した問題意識から発せられるものです。人の立場にたって考えることは不可能です。けれども、他者から理解されるうえで、もし苦悩して生み出されたものがごみのように扱われているとするならば、それはおかしなことだと私は考えます。彼と同じ苦悩を味わうことはできません。人間はそれぞれの実存に根ざしているからです。けれども問いに直面し、考えるという点ではみな同じです。「何に苦しみを抱き、そう表現しなければならなかったのか」そのことに私の関心は向けられています。
模範的価値・理想的価値を知る人間は狭隘な人間自身・自分自身を信仰しているにしかすぎない、したがって人間はある決められた定義を与えられた、またある枠組みで括られるような人間として存在するのではなく、人間は人間を超え出る存在だということです。「わたしはあなたがたに超人を教える。人間とは乗りこえられるべきあるものである。あなたがたは、人間を乗り越えるために何をしたか。およそ生あるものはこれまで、おのれを乗り越えて、より高いものを創ってきた。ところがあなたがたは、この大きい潮の引き潮になろうとするのか。人間を乗り越えるより、むしろ獣類に帰ろうとするのか」人間は神という不定形で超越的なものから出発するのではなく、人間自身を地盤において今ここにある人間自身から出発することを要求しているということを忘れてはいけないと思います。
思想が生み出される背景には、絶対にその人間が苦悩した問題意識から発せられるものです。人の立場にたって考えることは不可能です。けれども、他者から理解されるうえで、もし苦悩して生み出されたものがごみのように扱われているとするならば、それはおかしなことだと私は考えます。彼と同じ苦悩を味わうことはできません。人間はそれぞれの実存に根ざしているからです。けれども問いに直面し、考えるという点ではみな同じです。「何に苦しみを抱き、そう表現しなければならなかったのか」そのことに私の関心は向けられています。
模範的価値・理想的価値を知る人間は狭隘な人間自身・自分自身を信仰しているにしかすぎない、したがって人間はある決められた定義を与えられた、またある枠組みで括られるような人間として存在するのではなく、人間は人間を超え出る存在だということです。「わたしはあなたがたに超人を教える。人間とは乗りこえられるべきあるものである。あなたがたは、人間を乗り越えるために何をしたか。およそ生あるものはこれまで、おのれを乗り越えて、より高いものを創ってきた。ところがあなたがたは、この大きい潮の引き潮になろうとするのか。人間を乗り越えるより、むしろ獣類に帰ろうとするのか」人間は神という不定形で超越的なものから出発するのではなく、人間自身を地盤において今ここにある人間自身から出発することを要求しているということを忘れてはいけないと思います。
2016年12月24日に日本でレビュー済み
本書は、生きることを絶対的に肯定するエネルギーで満ち溢れている。
ただ、今自分が生きるこの現実のみをひたすらに肯定し、同時に、いかなる価値や権威も絶対視せずに、常に新たな価値を作り出そうと全力を尽くして生きる。そんな教訓を本書は与えてくれます。
自分は、神や超自然的な力を一切信じていません。信じているのは、ただこの世界に生きる人間の一瞬一瞬の生きる意志の力のみです。
そんな無神論者の自分にとって、本書は最高の自己啓発書であると共に人生のバイブルです。
ただ、今自分が生きるこの現実のみをひたすらに肯定し、同時に、いかなる価値や権威も絶対視せずに、常に新たな価値を作り出そうと全力を尽くして生きる。そんな教訓を本書は与えてくれます。
自分は、神や超自然的な力を一切信じていません。信じているのは、ただこの世界に生きる人間の一瞬一瞬の生きる意志の力のみです。
そんな無神論者の自分にとって、本書は最高の自己啓発書であると共に人生のバイブルです。
2015年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
手塚富雄先生のこの訳書を探していました。入手できて、喜んでおります。ラッキーでした。ゆっくり読ませていただきます。平川
2008年8月29日に日本でレビュー済み
とても素晴らしい直感に満ちた本です。
つまらない論理で解説することははばかられます。
新たに日々の生に「さらにあらたに」向かう勇気を与えてくれます。
本書に触れると日常に疲れた心にインスパイアするものがあります。
永劫回帰というとてつもない観念、でもそれはもしかしたら、人は人生の中で何回か感じていることであると思います。
机の上に常備したい本です。
つまらない論理で解説することははばかられます。
新たに日々の生に「さらにあらたに」向かう勇気を与えてくれます。
本書に触れると日常に疲れた心にインスパイアするものがあります。
永劫回帰というとてつもない観念、でもそれはもしかしたら、人は人生の中で何回か感じていることであると思います。
机の上に常備したい本です。
2010年6月18日に日本でレビュー済み
この本の数ある翻訳の中でも、日本語としていちばん風格ある文章に訳されているのがこの手塚訳でしょう。反面、ドイツ語原文に対する理解としては、これでいいのかな、と疑問に思う箇所も、若干みられます。文学系の翻訳にしばしばあることですが、原文に徹底的に忠実であるよりも、日本語として読みやすく、強い印象を与える訳文を作ることの方を優先した翻訳だといっていいでしょう。それはそれで十分に理由のある翻訳態度ではありますが、読者がそれを読んで「だからニーチェは……」と論じていいのかどうか、というのは難しい問題ですね。ニーチェではなく、手塚氏の思想を読んでいる箇所があるということを、読者は意識しておく必要があるんじゃないでしょうか。もちろん、そういう箇所は若干あるということであって、全般的には優れた翻訳だとは思いますが。2冊本になることの多いこの本を、1冊にまとめてくれてあるところも気に入っています。
末尾に、恐ろしく小さい文字で簡潔な訳注がついていますが、私個人としてはこれは、あんまり参考にならないと思っています。
末尾に、恐ろしく小さい文字で簡潔な訳注がついていますが、私個人としてはこれは、あんまり参考にならないと思っています。