6千万人の読者を誇る人気コラムニスト、J・J・ハンセッカー(B・ランカスター)が、
妹とその恋人の若きジャズマンとの中を裂こうと策を巡らす。
彼の手先となって汚い謀略に手を染めるのがチンピラ・エージェント、シドニー(トニー・カーティス)。
互いに蔑み合い、時には憎み合いながらも利害だけで繋がっている、二人はいわば腐れ縁。
失敗すれば破滅が待つ身、果してシドニーの仕掛けは成功するのか、、、。
人間不信に陥りそうなほど大胆かつ巧妙な騙しの手口の数々、意表を突くドンデン返し、
本当に騙されたのか、騙されたフリをしているのかさえ判然としない。
大物コラムニスト、ハンセッカーの非情ぶり、シドニーの小悪党ぶり、その対比がうまく描かれ
ランカスター、カーティスの演技対決、なかなかの見ごたえだった。
ノワールは通常ギャングものだが、こうした世界を題材にしたのも興味深かった。
よくできている割にはネタのスケールがやや小さいような気がした。
ジャズ・ギタリスト、ダラス役マーティン・ミルナーの演技、演奏シーンも含めミュージシャンらしさが足りず
演出や編集にもうひと工夫欲しかった。
成功の甘き香り [DVD]
フォーマット | ワイドスクリーン, ブラック&ホワイト |
コントリビュータ | トニー・カーティス, バート・ランカスター, アレクサンダー・マッケンドリック, マーティン・ミルナー |
言語 | 英語, 日本語 |
稼働時間 | 1 時間 37 分 |
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登録情報
- アスペクト比 : 1.78:1
- 言語 : 英語, 日本語
- 梱包サイズ : 19 x 13.5 x 1.5 cm; 99.79 g
- EAN : 4988142560223
- 監督 : アレクサンダー・マッケンドリック
- メディア形式 : ワイドスクリーン, ブラック&ホワイト
- 時間 : 1 時間 37 分
- 発売日 : 2007/7/27
- 出演 : トニー・カーティス, バート・ランカスター, マーティン・ミルナー
- 字幕: : 日本語, 英語
- 販売元 : 20世紀フォックスホームエンターテイメントジャパン
- ASIN : B000QTEBQE
- ディスク枚数 : 1
- Amazon 売れ筋ランキング: - 172,471位DVD (DVDの売れ筋ランキングを見る)
- - 17,337位外国のドラマ映画
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2010年5月2日に日本でレビュー済み
2013年7月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この映画は日米共に1957年に公開されました。バート・ランカスターもトニー・カーテイスも私にとって嫌いではない俳優ですが、私には良くわからない映画でした。パッケージの外側にかかれた説明に、”野心と欲望が渦巻くニューヨークを最も忠実に描き出した作品として人気が高く、・・”はああ 本当?と言う感じです。バート・ランカスターとスージー役のスーザン・ハリソンは兄妹と言う設定ですが、年の差がありすぎてどう見ても親子にしか見えません。又、兄妹を受け入れたとしても妹のボーイフレンドを何が何でも遠ざけると言う行為が異常としか受け取れないのです。私にはわからない隠された何かがあるのか・・・・妹は19歳と言う設定ですが、兄のプレゼントの豪華なミンクのコートを着て歩き回るし若さが感じられないのです。この映画は一般観客には受け入れられず興行的には大失敗だったとのこと。また、マッケンドリック監督のキャリアもここでほぼ終わったとのこと。さもありなんと言う感じです。個人的にはジャズドラマーのチコ・ハミルトンが出ていたのは嬉しかったです。それでも、ラストシーンはスージーが兄と決別し、ミンクのコートを脱ぎ捨て年相応のコートで恋人のところへ行くという終わり方ですので救いがありました。映画だけでなく、小説や音楽などそれが作られた時には大した評価がなされず、ずっと後になって見直され再評価されると言うパターンがありますが、残念な事にこの映画はそのような可能性も低いとと思います。
2007年5月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
各メーカーが定期的に張る廉価版キャンペーン、正直な処、既に何度も低価格化されているソフトが“手を変え、装いを変え”発売されるケースが殆どだが、稀に、埋もれた傑作やマ二アックな逸品が出てくるのが、映画ファンとしては喜ばしいことだ。今作は、正に、そんな気持ちにさせられる秀作。一流新聞社のコラムニストが、妹とジャズ・バンドのアーチストの仲を引き裂く為、上昇志向の強い出版エージェントを利用し、画策する。なにしろ、深酒した後の、深夜のTV劇場で1度観たきりなので、ディテールは記憶にないが、全編を支配するニヒリズムとマス・メディアへの辛辣な眼差しが、モノクロームの映像とクール・ジャズの鮮烈な響と共に、酩酊、睡魔から意識を覚醒させ、最後まで魅入ったことは鮮明に覚えている。監督はアレキサンダー・マッケンドリック、今作の前に「マダムと泥棒」と言う、それこそ極めつけのカルト的喜劇を撮っていることで有名だが、一見相異なるジャンルに見えて、どちらも、ドライでブラックなムードを感じる辺り、この監督の作風なのだろうと思う。それと、チコ・ハミルトン本人が出演し、自身のクィンテットでプレイするシーンがあるのが、ジャズ・ファンは押えておきたい処、実は、この映画は、アメリカ映画で初めてモダン・ジャズが映画音楽として使われたことでも名高いのだ。
2011年2月1日に日本でレビュー済み
この作品を観るとジュールス・ダッシン監督の「街の野獣」を思い出す。街のチンピラが成功を夢見てレスリングに手を出すがある事件を境に破滅の道を辿る。「街の野獣」は主人公の断末魔をリアルに描いていたが、この作品は出版業界での主人公の成功への賭けと破滅をスタイリッシュに描く。
チンピラのファルコ(トニー・カーチス)が周囲に虚勢を張りながら、策をめぐらしある時は脅しを交えて成功をつかもうとする姿は、「街の野獣」のリチャード・ウィドマークと重なる。トニー・カーチスの方が甘いマスクで動く分、余計にチンピラの度合いが強い。
逆に権力を握るバート・ランカスター演じるハンセッカーの完全とした態度は観る者に不快感と反発心をかきたてるほどの名演。この二人の掛け合いがこの作品のすべてかもしれない。
ハンセッカーの妹と恋人の仲を裂くファルコの策略は後半に至るほど迫力を増すのも面白い。その分、ラストの破滅の衝撃が増すのだろう。
ラストシーンの警官に殴られるファルコをもう一人の警官の背中で直接に見せないところは最もノワール的。彼の最後を知っているかのようなハンセッカーの妹の冷たい顔も何とも印象深い。
ビジネス界を舞台にしてその光と影を描いたノワールで、今では定番ともいえるテーマの原点的な作品でかなり引き込まれる作品だ。
チンピラのファルコ(トニー・カーチス)が周囲に虚勢を張りながら、策をめぐらしある時は脅しを交えて成功をつかもうとする姿は、「街の野獣」のリチャード・ウィドマークと重なる。トニー・カーチスの方が甘いマスクで動く分、余計にチンピラの度合いが強い。
逆に権力を握るバート・ランカスター演じるハンセッカーの完全とした態度は観る者に不快感と反発心をかきたてるほどの名演。この二人の掛け合いがこの作品のすべてかもしれない。
ハンセッカーの妹と恋人の仲を裂くファルコの策略は後半に至るほど迫力を増すのも面白い。その分、ラストの破滅の衝撃が増すのだろう。
ラストシーンの警官に殴られるファルコをもう一人の警官の背中で直接に見せないところは最もノワール的。彼の最後を知っているかのようなハンセッカーの妹の冷たい顔も何とも印象深い。
ビジネス界を舞台にしてその光と影を描いたノワールで、今では定番ともいえるテーマの原点的な作品でかなり引き込まれる作品だ。
2012年2月14日に日本でレビュー済み
57年のアメリカ映画でありながら、どことなく特に夜景などはヨーロッパ的な肌触りが印象的。
己の野心(手柄)を得るべく早急さが、この(殆ど)室内劇とも言うべき密度に貢献していると思う。
小道具としての電話が顕著に使われる。この文明の利器は同時に煩雑さを生んだ。
バート・ランカスターの妹への必要以上の干渉が近親相姦を思わせる。彼は、そもそも【兄】とういうよりは【父】のイメージがあるのだが、
役柄の設定でこの辺をどう狙ったのか(もしかしたら父かもしれないとも思わせるイメージがあるのだ)。
己の野心(手柄)を得るべく早急さが、この(殆ど)室内劇とも言うべき密度に貢献していると思う。
小道具としての電話が顕著に使われる。この文明の利器は同時に煩雑さを生んだ。
バート・ランカスターの妹への必要以上の干渉が近親相姦を思わせる。彼は、そもそも【兄】とういうよりは【父】のイメージがあるのだが、
役柄の設定でこの辺をどう狙ったのか(もしかしたら父かもしれないとも思わせるイメージがあるのだ)。
2006年9月3日に日本でレビュー済み
互いの思惑、裏と裏とが絡み合い…。
目の前の糸と糸をうまく結び合わせ、両方を一緒に出し抜くような手法。
トニー・カーティスの甘いマスクの裏から滲み出ている腹黒さが、逆に
セクシー度をアップさせています。場面転換時にかかるジャズがかっこ良く、
また、モノクロ画面上での黒・灰・白色の割合が一定して綺麗なバランスを
保っていました。
目の前の糸と糸をうまく結び合わせ、両方を一緒に出し抜くような手法。
トニー・カーティスの甘いマスクの裏から滲み出ている腹黒さが、逆に
セクシー度をアップさせています。場面転換時にかかるジャズがかっこ良く、
また、モノクロ画面上での黒・灰・白色の割合が一定して綺麗なバランスを
保っていました。
2007年12月15日に日本でレビュー済み
正直、鑑賞前の期待度は相当なものだったが、いざ観てみると歯切れの悪い演出で途中から眠たくなってしまった。
アレクサンダー・マッケンドリックって寡作主義者で生涯5本しか撮っておらず、「マダムと泥棒」以上に評価されている作品なんだが、俺にはイマイチなんだなぁ。
芸能コラムニストのドロドロとした世界を描いており、もっとグイグイ引き込まれてもおかしくないThemaなのに、この監督の技量なのか。
スタンリー・クレイマー辺りが撮っていたらなぁとつくづく思ってしまう、今日この頃。
でもHallywoodで五本の指に入る大根役者と言われたトニー・カーティスが正にはまり役を演じております。彼の一世一代の名演技と言えるのではないでしょうか(「手錠のまゝの脱獄 」や「絞殺魔」の彼も良いけどね)。
それだけにくどいようですが、演出家の力量が...
アレクサンダー・マッケンドリックって寡作主義者で生涯5本しか撮っておらず、「マダムと泥棒」以上に評価されている作品なんだが、俺にはイマイチなんだなぁ。
芸能コラムニストのドロドロとした世界を描いており、もっとグイグイ引き込まれてもおかしくないThemaなのに、この監督の技量なのか。
スタンリー・クレイマー辺りが撮っていたらなぁとつくづく思ってしまう、今日この頃。
でもHallywoodで五本の指に入る大根役者と言われたトニー・カーティスが正にはまり役を演じております。彼の一世一代の名演技と言えるのではないでしょうか(「手錠のまゝの脱獄 」や「絞殺魔」の彼も良いけどね)。
それだけにくどいようですが、演出家の力量が...
2007年4月13日に日本でレビュー済み
トニー・カーティスと共に今作品のプロデューサーであるバート・ランカスターは、『O.K牧場の決闘』『スバルタクス』でお馴染みの名優ですが、今回はとても地味な役柄でしたね。バートはウエスタンやアクション・ドラマの役がお似合いです。
それに引き換え、トニーの好演技が光っていましたが、バートとは何度か共演している仲です。トニーは少し弱々しい役がはまっており、1959年マリリン・モンロー主演『お熱いのがお好き』でジャック・レモンと二人で女装する役はハリウッド映画史でも最も記憶に残る演技でした。
スティーブ役のマーティン・ミルナーもまたバートとは『O.K牧場の決闘』『硫黄島の砂』などで共演している名優で、どちらかといえば、60年代以降のテレビ役者として有名で『ルート66』『アダム12』などで人気を博した。
それに引き換え、トニーの好演技が光っていましたが、バートとは何度か共演している仲です。トニーは少し弱々しい役がはまっており、1959年マリリン・モンロー主演『お熱いのがお好き』でジャック・レモンと二人で女装する役はハリウッド映画史でも最も記憶に残る演技でした。
スティーブ役のマーティン・ミルナーもまたバートとは『O.K牧場の決闘』『硫黄島の砂』などで共演している名優で、どちらかといえば、60年代以降のテレビ役者として有名で『ルート66』『アダム12』などで人気を博した。