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中国の五大小説〈下〉水滸伝・金瓶梅・紅楼夢 (岩波新書 新赤版 1128) 新書 – 2009/3/19
井波 律子
(著)
水滸伝,金瓶梅,紅楼夢
- 本の長さ338ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2009/3/19
- ISBN-104004311284
- ISBN-13978-4004311287
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年7月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ありがとうございました。
2013年12月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
原文に近い話を知りたいと思い、その解説書として購入しました。作者の思いも含んではいますが、非常に分かりやすく要約されています。難解な原文約本を読む前にこちらを読むとより理解が深まるのではないでしょうか。
2015年11月5日に日本でレビュー済み
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中国の4大奇書というと、三国志演義、西遊記、水滸伝に紅楼夢あるいは金瓶梅を加えたものになるが、著者は上記5書を五大小説として上下の二巻で紹介している。本書は、その下巻で3書を、物語のあらすじを紹介し、巻末には、3書のそれぞれの回の題名を収録。1-122ページは水滸伝で、主に100回本の解説で、水滸伝本文からの短い引用をしながら、あらすじを紹介し、作品の背景なども紹介。宋江を三国志の劉備と西遊記の三蔵法師と比較し、3者とも消極的で地味な点が共通しているとしている。また武松の司令官一家皆殺しの場面が、三国志演義に先立つ「三国志平話」の張飛の督郵(とくゆう)一家皆殺し似ていると指摘するあたりは、さすがに演義の全訳も行っている中国文学者の著者ならでは。また秦明の家族が処刑されるように計画した宋江を、“底知れない暗さ”を感じるとし、“他人の家族は未練が残らないように、あっさり殺しておきながら、自分の家族には未練たらたら”と鋭い指摘(p46)。李逵については、宋江が自らストイックに抑えつけている、破壊衝動や反逆性を体現する分身なのかもしれないと考察(p56)。同じ著者が書いた「水滸縦横談」と比べると、内容は両書で、多少重なっている部分はあり、本書が物語の進行に沿って解説しているので通読に適しておりよくまとまっているのに対し、縦横談は連載したものをまとめたものなので、むしろトピックごとに抜読みに適しておりまとまりに欠ける。書かれている内容量は、ほぼ等しいと思われ、両者の比較すると、本書に軍配があがる。なお朱仝を梁山泊に引き入れる際に、朱仝が子守をしていた坊ちゃんを李逵が殺害した件で、本書では「この理不尽な幼児殺害は、とっさに呉用が仕組んだ(p70)」と書かれているが、これは不正確。駒田信二訳の水滸伝によると、呉用と雷横は「すべて宋江明の兄貴があのように命令された(51回)」と朱仝に説明しているし、李逵は「晁・宋ふたりの兄貴の命令でやった(52回)」と語っている。こういった小さなミスは、本書がもともと、著者と岩波新書の古川義子と岩波書店の井上一夫が語り合った録音テープを古川が整理し著者が書き直したという成立過程によるのではと思われる。123-230ページは金瓶梅の解説。水滸伝と重なる部分の紹介は、水滸伝のファンには嬉しい(全100回の内、武松は最初の10回と後半の数回に、王矮虎と宋江は84回に、藩金蓮のライバルの李瓶児は水滸伝に登場する梁中書の側妾、また四悪人の蔡京も登場)。金瓶梅の全訳は手に入りにくいということもあり、あらすじを知りたいという人と水滸伝のファンには勧めたい。231-311ページは紅楼夢を「これを読まずして中国小説を語ることなかれ、さらに中国文化を語ることなかれというほど重要な作品」と紹介(p239)。著者は、「これを超える長編小説は今なお中国で書かれていないのではないか」と解説(p233)。ただ著者の曹雪芹(そうせつきん)が著したのは第80回までで、残りの40回は曹雪芹の構想をもとに高鶚(こうがく)が執筆したため前80回の展開とは矛盾などがあり、この部分は補作と考えたほうが妥当としている(p235)。
2009年11月28日に日本でレビュー済み
上巻で三国演義、西遊記を扱った続きで、水滸伝、金瓶梅、紅楼夢の3作を紹介しています。
話し言葉でストーリーの要所要所が面白く語られており、物語を読まなくても(いずれもすごく長い)一応の知識を得ることのできる便利な本です。もちろん実際に物語を読むときのガイド本としても有用です。
物語をほめるフレーズによって、井波氏が作り込んだ完成度の高いストーリーを好むことが分かり、荒削りの語り物を評価する高島俊男氏との好みの違いが出ています。また、翻訳に関して「流暢な訓読」というフレーズも高島氏は使わないだろうなと思い、素人に人気のある中国文学者同士の違いが見えた点は面白かった。
話し言葉でストーリーの要所要所が面白く語られており、物語を読まなくても(いずれもすごく長い)一応の知識を得ることのできる便利な本です。もちろん実際に物語を読むときのガイド本としても有用です。
物語をほめるフレーズによって、井波氏が作り込んだ完成度の高いストーリーを好むことが分かり、荒削りの語り物を評価する高島俊男氏との好みの違いが出ています。また、翻訳に関して「流暢な訓読」というフレーズも高島氏は使わないだろうなと思い、素人に人気のある中国文学者同士の違いが見えた点は面白かった。
2009年5月16日に日本でレビュー済み
「水滸伝」「金瓶梅」「紅楼夢」のうち、水滸伝を除く2作は、三国志、西遊記と比べると日本における知名度は低いが、完成度、とりわけ紅楼夢はとても高い。大家族をひたすら書いているだけなのに、人物設定、微細な事物や行事の表現を凝りに凝り、読み出したら止まらないという。これだけ考え抜かれたのかと感嘆する。中盤で大きく盛り上がり、クライマックスを迎えた後、終盤にかけて登場人物が次々と去り、バイプレーヤーがさみしく幕引きする。「源氏物語」や「平家物語」と相通じるものを感じた。
上下巻合わせて700ページという異例の大著。上巻発売後、下巻発売まで1年を要したが、上巻に全く劣らず、物語としての醍醐味を見事に書ききった。物語自体のツボはもちろん、「なぜ物語は楽しめるのか」を考える物語論としても、合理的な説明を与えてくれ、非常に読み込める。
上下巻合わせて700ページという異例の大著。上巻発売後、下巻発売まで1年を要したが、上巻に全く劣らず、物語としての醍醐味を見事に書ききった。物語自体のツボはもちろん、「なぜ物語は楽しめるのか」を考える物語論としても、合理的な説明を与えてくれ、非常に読み込める。
2021年2月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
わたしは中国文芸初心者です。すごく面白いです。こういう本って、気合を入れないと読み進められないようなイメージがあるんですけど、
これはすらすら読めてしまいました。それくらい分かりやすくて、中国文芸が好きになりました。
これはすらすら読めてしまいました。それくらい分かりやすくて、中国文芸が好きになりました。