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風の盆恋歌 (新潮文庫) 文庫 – 1987/8/28
高橋 治
(著)
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死んでもいい。不倫という名の本当の愛を知った今は――。ぼんぼりに灯がともり、胡弓の音が流れるとき、風の盆の夜がふける。越中おわらの祭の夜に、死の予感にふるえつつ忍び逢う一組の男女。互いに心を通わせながら、離ればなれに20年の歳月を生きた男と女がたどる、あやうい恋の旅路を、金沢、パリ、八尾、白峰を舞台に美しく描き出す、直木賞受賞作家の長編恋愛小説。
- 本の長さ304ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1987/8/28
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101039119
- ISBN-13978-4101039114
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登録情報
- 出版社 : 新潮社; 改版 (1987/8/28)
- 発売日 : 1987/8/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 304ページ
- ISBN-10 : 4101039119
- ISBN-13 : 978-4101039114
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 164,667位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2024年2月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今年 おわら風の盆を見に行く予定なので、同行する友だちから聞いて買ってみました。若干の使用感はありますが、きれいで読みやすかったです。
2020年12月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
女主人公「えり子」にフォーカスする。彼女は自死した。しかも後追いであった。『悲劇』とするしかない。「えり子」の生きた時代と生き方から考える。
彼女は10代半ばで、敗戦を迎える。それまでは、生き方を選ぶことが出来ない、或いは出来るとも思えない時代であった。「父がない子」であることから、「自分はここにいていい人間なのか・・そう考え」てしまう個別事情があったにせよ、受け身にならざるを得まい。しかし敗戦で機は一転する。この年齢になると、一転はきつかったであろう。生き方を巡り、揺れ動く。友の中には自死する者も出て来る。そうした中で、彼女は生き方を、ことの成り行きに託すも、望むようにはならなかった。が受け入れることにした。
それから20余年、一人娘が成人して一段落の時を迎え、このまゝでは済ませられない心情に気付く。それは、年3日の逢瀬の先に、生き方を選び直すことであった。しかしここでも彼女は、自ら選び取るより、成り行きに傾く。互いに了解し合ったことでもあったが、相手が予期せぬ病魔に襲われ、急死してしまう。彼女の望みは叶わずに終わる。
10代半ばの人が、敗戦による一転を、如何に受け止め、後どう生きたかは、様々であろう。乗り越えた人もいれば、そう出来なかった人も、彼女のような人もいよう。無論褒めは出来ないが、だからと云って、責める気にもなれない。多感の折に時代が一転、ある程度処し方を身に着けてしまって、実際さあどうするか、となった時に人は、これまでの処し方をかなぐり捨てて、新たな選び取りが出来るものだろうか。作者は、自身と周辺に起こった事柄から、材を取り小説に仕立てたようだが、この辺りに筆を及ぼして欲しかった。そうすればもっと人物の彫りが深く、陰翳も濃くなったのではないか。星3つとした所以である。
この小説に、レヴューは様々と思うが、人の生き方と時代を考えさせられて、敢えて以上とした。
彼女は10代半ばで、敗戦を迎える。それまでは、生き方を選ぶことが出来ない、或いは出来るとも思えない時代であった。「父がない子」であることから、「自分はここにいていい人間なのか・・そう考え」てしまう個別事情があったにせよ、受け身にならざるを得まい。しかし敗戦で機は一転する。この年齢になると、一転はきつかったであろう。生き方を巡り、揺れ動く。友の中には自死する者も出て来る。そうした中で、彼女は生き方を、ことの成り行きに託すも、望むようにはならなかった。が受け入れることにした。
それから20余年、一人娘が成人して一段落の時を迎え、このまゝでは済ませられない心情に気付く。それは、年3日の逢瀬の先に、生き方を選び直すことであった。しかしここでも彼女は、自ら選び取るより、成り行きに傾く。互いに了解し合ったことでもあったが、相手が予期せぬ病魔に襲われ、急死してしまう。彼女の望みは叶わずに終わる。
10代半ばの人が、敗戦による一転を、如何に受け止め、後どう生きたかは、様々であろう。乗り越えた人もいれば、そう出来なかった人も、彼女のような人もいよう。無論褒めは出来ないが、だからと云って、責める気にもなれない。多感の折に時代が一転、ある程度処し方を身に着けてしまって、実際さあどうするか、となった時に人は、これまでの処し方をかなぐり捨てて、新たな選び取りが出来るものだろうか。作者は、自身と周辺に起こった事柄から、材を取り小説に仕立てたようだが、この辺りに筆を及ぼして欲しかった。そうすればもっと人物の彫りが深く、陰翳も濃くなったのではないか。星3つとした所以である。
この小説に、レヴューは様々と思うが、人の生き方と時代を考えさせられて、敢えて以上とした。
2021年12月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ダメな自分。ごめんなさい。内容は中年男女の切ない恋愛小説です。不倫はいけません。
2021年12月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
シベリア出兵を描いた『派兵』の著者によるおわら風の盆を舞台とした“不倫”小説。デカダンティスムに流れすぎで、アイデンティティを異にする両作のパラレル思考に違和感。『北海盆歌』の方がマシ。
2021年8月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
十数年毎に、ふと読みたくなる小説です。
三十、四十代ではまだ、この小説が染み入る事はないかも知れません。六十半ばで、読見返す度に、
また新たな感情が湧いて来ます。今、評価されている方々も六十代になったら、再読をされると評価も変わると思います。変わらなければ残念な人生を送って来たかもしれません。 良き人生を。
三十、四十代ではまだ、この小説が染み入る事はないかも知れません。六十半ばで、読見返す度に、
また新たな感情が湧いて来ます。今、評価されている方々も六十代になったら、再読をされると評価も変わると思います。変わらなければ残念な人生を送って来たかもしれません。 良き人生を。