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絢爛たる影絵 小津安二郎 (岩波現代文庫) 文庫 – 2010/9/17
高橋 治
(著)
日本映画において独自のスタイルを確立し海外での評価も高い巨匠・小津安二郎。その人間と作品の魅力を「東京物語」の助監督をつとめた直木賞作家が見事に描き出したノンフィクション・ノベル。原節子、岸恵子、杉村春子らのエピソードや撮影をめぐる秘話もまじえ、名場面を考察する。軍部報道映画班時代を描いた「幻のシンガポール」を併録。(解説=E.G.サイデンステッカー)
- 本の長さ420ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2010/9/17
- ISBN-104006021755
- ISBN-13978-4006021757
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2010/9/17)
- 発売日 : 2010/9/17
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 420ページ
- ISBN-10 : 4006021755
- ISBN-13 : 978-4006021757
- Amazon 売れ筋ランキング: - 534,833位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 794位岩波現代文庫
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2019年7月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「東京物語」の助監督であり作家でもある高橋治氏が書いたというだけあって、読ませる文章で小津監督の仕事ぶりやプライベートでのエピソード、親交のあった溝口監督や友人達の話、興味深い話が随所に出てきてかなり面白いです。
2016年2月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
文字が小さすぎるのが60過ぎにはきつかったけれど面白く短期間に読みふけりました。
2014年9月20日に日本でレビュー済み
著者のあとがきによれば、本書は雑誌連載時には副題として「小説小津安二郎」がついていたという。ここから「小説」が外されたのは表題の「影絵」と重複するからであるという。加えてまた本書を「小津安二郎伝として読んでほしくない」と念を押している。この言葉はどこから出てきたのだろうか。
本書は一年がかりで聞き歩いた40人の「小津ゆかりの人々」とのインタビューを素材として構成されており、小津にまつわる多くの興味深い逸話が盛り沢山である。小津映画のファンにとっては必読の書と言ってよいだろう。しかし、読者の関心は小津映画の作品論に向うことも避けがたい。人物と作品、著者は否定するかもしれないが、本書はこの大きな二兎を追っている。しかし、そのいずれをも十全にとらえたとは言いがたいのではないだろうか。焦点がまさに「影絵」のように定まらないのである。解説を書いているサイデンステッカーは、本書は興味深く啓発的な「ノンフィクション・ノベル」だという。この表現もまた解説者の戸惑いを表しているのではないだろうか。「影絵」の中心は「春」、「夏」、「秋」の三部である。この部立ては小津の韜晦趣味にならったものかも知れない。
この三部の後に収載されている「幻のシンガポール」は、聞き書きにもとづきながら、聞き書きから解放され、躍動してやまない。あえて言えば、ここで小津は初めて生命を与えられたかのようである。最後に一言。著者が夏三部作と呼ぶ三作品、「晩春」、「麦秋」、「東京物語」を高く評価するあまりか、「ドラマ性の濃い」作品、「東京暮色」を思い切りよく失敗作として切り捨てているのには同感できない。
本書は一年がかりで聞き歩いた40人の「小津ゆかりの人々」とのインタビューを素材として構成されており、小津にまつわる多くの興味深い逸話が盛り沢山である。小津映画のファンにとっては必読の書と言ってよいだろう。しかし、読者の関心は小津映画の作品論に向うことも避けがたい。人物と作品、著者は否定するかもしれないが、本書はこの大きな二兎を追っている。しかし、そのいずれをも十全にとらえたとは言いがたいのではないだろうか。焦点がまさに「影絵」のように定まらないのである。解説を書いているサイデンステッカーは、本書は興味深く啓発的な「ノンフィクション・ノベル」だという。この表現もまた解説者の戸惑いを表しているのではないだろうか。「影絵」の中心は「春」、「夏」、「秋」の三部である。この部立ては小津の韜晦趣味にならったものかも知れない。
この三部の後に収載されている「幻のシンガポール」は、聞き書きにもとづきながら、聞き書きから解放され、躍動してやまない。あえて言えば、ここで小津は初めて生命を与えられたかのようである。最後に一言。著者が夏三部作と呼ぶ三作品、「晩春」、「麦秋」、「東京物語」を高く評価するあまりか、「ドラマ性の濃い」作品、「東京暮色」を思い切りよく失敗作として切り捨てているのには同感できない。
2015年12月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
単行本の概観は陽にあたった部分の変色は少々ありますが(出品者のコメントのとおり)、全体はかなりいい状態で、本文のページはシミ一つないし、丁合の綴じの部分など、まったく古さを感じさせません。それで、価格よりも配送料の方が値が張ったのですが、うそのようなとてもお得な買い物をさせていただきました。本の帯にある「名著復活!」との文言に違わず、状態のよい外観といい、中身といい今年最良の本に出会えました。
2014年8月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小津作品をみるのに、この本を読んでおくと一段とおもしろいと思います。
また、他の監督さんのお話もあり、おもしろい本です
また、他の監督さんのお話もあり、おもしろい本です
2011年4月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「東京物語」作品の助監督となるものの、師弟関係を拒みつつも巨匠・小津安二郎を認めざるをえない直木賞作家高橋 治氏自身の告白文であると共にもっとも客観的な小津論である。『幻のシンガポール』時代は戦争という状況のなかで戦後の巨匠・小津安二郎を創る希有な教養と養生の時代であった。そして巨匠といえども男・小津安二郎に「もう一つの秘話」があった。
2018年1月4日に日本でレビュー済み
シンガポール時代の小津は、
フィクションの要素が強いでしょうが、
しっかり取材されているので、
「事実」と重なる部分も少なくないのでしょう。
小津を観なおしたくなりました。
フィクションの要素が強いでしょうが、
しっかり取材されているので、
「事実」と重なる部分も少なくないのでしょう。
小津を観なおしたくなりました。
2011年5月20日に日本でレビュー済み
ほんの一時期、「東大」卒のエリートとして小津の下にいた高橋治が小津所縁の40人にも亘る人々にインタビューし、構成したものである。「人間小津安二郎論」とでもいうべき内容となっている。
今日では、無味乾燥となってしまったが当時の濃密な人間模様が細部にわたって冷静に描き込まれている。
そして、小津の人の心を読む天性の力、世間を見る眼の確かさ、人使いの上手さ、映画「職人」としての恐ろしいまでの才能、誰にも解らない小津だけに解る本物、美意識について。
(途轍もなく見える人のさりげない表現がそこまで詰っていたとは)
「大人」を、大人になった著者が時の篩にかけて率直に論じたものであり、映画とは個人個人では体験し得ない人生を共有のものとして体験する場であった。ということである。
濃い内容であり十二分に愉しめる。
今日では、無味乾燥となってしまったが当時の濃密な人間模様が細部にわたって冷静に描き込まれている。
そして、小津の人の心を読む天性の力、世間を見る眼の確かさ、人使いの上手さ、映画「職人」としての恐ろしいまでの才能、誰にも解らない小津だけに解る本物、美意識について。
(途轍もなく見える人のさりげない表現がそこまで詰っていたとは)
「大人」を、大人になった著者が時の篩にかけて率直に論じたものであり、映画とは個人個人では体験し得ない人生を共有のものとして体験する場であった。ということである。
濃い内容であり十二分に愉しめる。