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真昼のプリニウス (中公文庫 い 3-4) 文庫 – 1993/10/1
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- 本の長さ265ページ
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日1993/10/1
- ISBN-104122020360
- ISBN-13978-4122020368
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登録情報
- 出版社 : 中央公論新社 (1993/10/1)
- 発売日 : 1993/10/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 265ページ
- ISBN-10 : 4122020360
- ISBN-13 : 978-4122020368
- Amazon 売れ筋ランキング: - 303,088位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について

1945年、北海道生れ。埼玉大学理工学部中退。
二十代から世界各地を旅し、ギリシャ、沖縄、フランスで暮らす。現在は、札幌在住。公式サイトは[cafe impala]
http://www.impala.jp
1988年「スティル・ライフ」で芥川賞を受賞。詩、小説、随筆、翻訳(英・ギリシャ語)、書評と執筆は多岐にわたる。広く深い文学的教養と理系的知識を土台に、自然と人間の関わりについての示唆に富んだ作品を多く著している。
ワープロ原稿で芥川賞を受賞した初めて作家でもあり、9.11をきっかけに毎日メールマガジンを通じて意見を表明する(『新世紀へようこそ』に収録)など、早くからデジタル・メディアの活用に関心を持つ。2014年からは株式会社ボイジャーと共同で自身の著作の電子アーカイブ化にも取り組んでいる。
主な著書に『母なる自然のおっぱい』(読売文学賞)『マシアス・ギリの失脚』(谷崎潤一郎賞)『ハワイイ紀行』(JTB出版文化賞)『花を運ぶ妹』(毎日出版文化賞)『すばらしい新世界』(芸術選奨文部科学大臣賞)『イラクの小さな橋を渡って』『憲法なんて知らないよ』『言葉の流星群』(宮沢賢治賞)『静かな大地』(親鸞賞)『パレオマニア』等。2003年、著作活動全般について司馬遼太郎賞、「池澤夏樹=個人編集 世界文学全集」の編纂で朝日賞を受賞。
東日本大震災の後は被災地に通い、『春を恨んだりはしない』『双頭の船』『アトミック・ボックス』を執筆。震災をきっかけに日本と日本人について思索したいとの思いから、「池澤夏樹=個人編集 日本文学全集」に取り組み、2014年末から刊行開始。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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〇 物足りないとすれば、主人公の地震学者が優等生すぎるところ。この主人公が男性だったら、全然違う作品になっただろうから(そもそも作品にならなかったかもしれない)、この女性の人物設定は重要なはずだ。有能で美人で人柄も良いのだけれど、どこか完璧すぎて面白くない。台詞も面白くない。どこかに本音や恨みや悲しみや煩悩を抱えていた方が、最後に浅間山に登る必然性も出てきたのではないだろうか、などと妄想した。
〇 なお、この作者の他の作品と同じように、この作品でも地震学という専門的な知識学問が風味を添えている。
現在のシャハラザード。火山研究論文。現代的男性の恋。
それに対して、
過去の浅間山噴火を目撃した少女の記憶。易、というもの。遺跡を撮る男。
その他色々な要素が混ざり合っています。
それを通じて、現在の社会の、重みのある物語の不在、身に浸み込む実感の無さを感じました。
それを、一生懸命、あえて物語ー小説ーという枠を使って描こうとしている。
読みながら、自分もしっかと掴めるものを求めたい、そんな気持ちが育っていく。そんな、楽しい小説でした。
変わるような小説でした。
日々の過ぎ去っていく感覚を、
時間、感情などの見えない動きをとらえて
表現しているので、はっと気づかされることが多いです。
地質学という学問的な話題も、堅苦しくなく、
現実の自然に即した生活の有り方を、知ることができます。
生の感覚と実感。神話と過去、
全体の流れとしての物語だけではなく、
個々人の思考やモノローグを通じて、
物語としての世界と、個々人の中にある世界との
バランスや距離をあらわしている。
そんな物語です。
池澤さんのほかの作品と比べるからでもありますが…。
なんとなく漠然とした感じ。
個人的な解釈ですが、池澤さんは「女」というものを書きたかったのかなぁ?
と思ったりしました。そう思うと、いろいろ納得する部分が多いので。
そういう意味では、女である私からするとけっこう面白いです。
正解!って思うところと、いやこれは違うな、というところと。
男性が読むとどうなのでしょうね?
想像しながら読める。バブル末期の都会人の精神史、みたいな
視点から読むと面白いと思う。
最後に出て来る、著者の意味あり気な、野ウサギの喩え話には
ドキッ..とした。
著者がこの小説を通して、当時の読者に何を伝えたのか..
あの時代を客観的に分析できる現在だからこそ、この作品から
見えて来ること、考えてみる意義がある様に思う。
この作品の約十年後に、著者は「すばらしい新世界」という
長編作を出されているが、、ある意味、「真昼のプリニウス」
の続編とも感じさせる。メタファーとしてだが..
門田と彼のプランであるシェヘラザードへの態度の変化、浅間山で罠にかかったウサギの寓話、ハツとの仮想の対話など、初めて読んだときは物語のエピソードとして受け入れたものの、どうにも腑に落ちずもやもやとした感じがしました。しかし、何度も読み返すたびに少しずつ納得できていったように思います。
過剰ともいえる情報、あるいは物語、に振り回されがちな現代で生きる私たちにとって、もしかしたらこの小説は幾ばくかの指針を与えてくれるかもしれません。
世間的にはあまり認知されていない小説かもしれませんが、この本に出会えてよかったと思います。