〝母子相姦〟このタブーから、少年は大人になった。
【内容】
14歳のローランは三人兄弟の末っ子。タバコはやる、酒は飲む、ジャズのレコードを学校の帰りがけに万引きする、けっこうなワルだ。しょう紅熱にかかったローランは、療養のためママと二人で湯治場へ行く。美人のママはみんなの注目を浴び、ローラン自身も女友達ができて、療養生活は楽しい。やがて巴里祭の夜、ダンスにアルコールにしたたかに酔ったママを部屋へ連れ帰ったローランは、苦しがるママの服を解いてあげた。
なんというステキなことだろう。母子相姦をふくむこの映画には、ちょっと考えを変えてみれば世の中のタブーだって、それをきっかけにエネルギーにしうるという、とてつもなく自由な発想がある。
シナリオの段階で、出来上がった作品の上映を禁止するとフランスの映倫委員会は警告したが、けっきょく映画は上映され大成功を収めた。
【作品情報】
監督:ルイ・マル
製作:クロード・ネジャール
ヴァンサン・マル
撮影:リカルド・アロノヴィッチ
音楽:チャーリー・パーカー
出演:ブノワ・フェルー
レア・マッサリ
ダニエル・ジェラン
【スペック】
製作国:フランス・西ドイツ・イタリア、118分、カラー、日本語字幕、フランス語、1971年
作品解説収録