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カテゴリー論 命題論 (新版 アリストテレス全集 第1巻) 単行本 – 2013/10/10
西欧世界の文化的伝統をアリストテレス抜きに語ることはできない。二千数百年にわたり読み継がれてきたこの人類最高の知的遺産は、現代に未だ大きな刺激を与え続ける。研究の進展を踏まえ、新たな基本訳語と平易な訳文により、自然・人間・社会を見つめる「万学の祖」の原像を浮かび上がらせる。半世紀振りの新版全集。
第1巻には、言語に表現される存在の基本的区分を論じ、古来アリストテレス入門に使用された『カテゴリー論』、言明の意味論と言明相互の論理関係を分析する『命題論』。「オルガノン」(学問の道具)の第一として後世の哲学に比類なき影響を及ぼした二著作に加え、古代の代表的な伝記、全集全体の道案内となる編者総説を収録する。
第1巻には、言語に表現される存在の基本的区分を論じ、古来アリストテレス入門に使用された『カテゴリー論』、言明の意味論と言明相互の論理関係を分析する『命題論』。「オルガノン」(学問の道具)の第一として後世の哲学に比類なき影響を及ぼした二著作に加え、古代の代表的な伝記、全集全体の道案内となる編者総説を収録する。
- 本の長さ418ページ
- 言語日本語
- 出版社岩波書店
- 発売日2013/10/10
- ISBN-10400092771X
- ISBN-13978-4000927710
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店; 新版 (2013/10/10)
- 発売日 : 2013/10/10
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 418ページ
- ISBN-10 : 400092771X
- ISBN-13 : 978-4000927710
- Amazon 売れ筋ランキング: - 550,209位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年1月20日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
なぜか会社の机の上に(笑)。暇な時にはいつもニコニコしながらページを捲っています。
2014年2月27日に日本でレビュー済み
なにぶんにも高価な本だし、けっして読みやすく分かりやすい訳がのっているわけでもないから、好奇心にそそのかされて本書を手にした読者は失望するだろう。旧版全集にくらべればよほどましだけど(なんでこれまで旧訳が文庫化されなかったのか不思議に思う方は、図書館あたりで読んでみてください)。
いわゆるアリストテレスのオルガノン(カテゴリー論、命題論、分析論前書、同後書、トポス論(トピカ)、ソフィスト的論駁について)は、「真実を探求するための道具」としての「論理学」を系統立ててまとめたものだ、というのいうが伝統的な見方でした。
しかしこのような考えが研究者の間では現在ほとんど支持されなくなった事情が解説には書かれています。
『カテゴリー論』は『「トポス論」序説』として読むのが本筋であり、『命題論』は「矛盾的言明について」が主題だと、解説には書いてあります。その見方にたってオルガノンの諸著作をどう統一的に理解するかが研究者の間で論議されているそうです。
『自然学』以下の諸講義に示されるような研究にたずさわろうという人のため、その手ほどきとしての学問の方法論や論理的思考法が順序立てて論じられているのだ、なんて期待して読んではいけないようです。
とはいえ、ギリシャ語は屈折の豊富な言語だといった程度の初歩的な知識がないと、日本語の訳文だけ読んでも、そもそも何について論じているのさえかさっぱり分からない箇所があるかもしれません。
英語かドイツ語あたりが読めるなら、そちらに訳された、できるだけ最新の・注釈付のテキストを一冊手元に置かれることをおすすめします。
(なんだよ、まだ金がかかるのかよ、といいたくなるとは思うが、こんな本に手を出したあなたが悪いのです。ネットで検索すれば、ギリシャ語の原文も見つかるし、著作権切れのすこし古い欧米語訳本がいろいろ出ています。無料でダウンロードできます。)
本書「命題論」の訳者が主な種本にしているのは Aristotle's De Interpretatione: Contradiction and Dialectic (1997, C. W. A. Whitaker、『命題論』の訳本ではありません)ですから、こちらの注釈を読むと、なんでこんな和訳にしたのか了解できることがままあります。
J. L. Ackrill の英訳本Aristotle's Categories and De Interpretatione (1975)はWhitakerの研究によってすこし時代遅れになってしまったところもあるけれど、W.D.Rossが監訳したOxfordのアリストテレス全集の訳文にくらべればアリストテレスの原文を忠実に再現してくれています。
Whitakerの成果も、Acrillの研究がなければ難しかったでしょう。
評者は欧米の言語論の歴史に興味があるので、Roy HarrisにだまされてWhitakerの注釈本から「命題論」にさかのぼったにすぎないけれど、アリストテレス研究の進捗ぶりをこの新版全集に詳しく教えてもらえたのはありがたかったです。
ただ、ネットを検索して、欧米のアリストテレス研究は大学院あたりでシリア語訳やアラビア語訳までカバーするようになっているのを知り、古典研究者にとってはハードルがまた一段上がっているなと感じました。
岩波からプラトンやアリストテレスの全集が出てやっとこさ日本でも古典研究の基礎の基礎ができたかというときには、すでにHavelockの『プラトン序説』が出ていたりして、いつになったらこのレベルの研究が日本人の手でなされるのかと思ったが、基礎的なテキストクリティークの面でも研究がどんどん深化しているようです。
まあ、むこうはこの手の研究の本場ですから、仕方ないといえば仕方ない。元気な若者は写本を直接手にとって研究できるところに出かけていけばよいでしょう。
いわゆるアリストテレスのオルガノン(カテゴリー論、命題論、分析論前書、同後書、トポス論(トピカ)、ソフィスト的論駁について)は、「真実を探求するための道具」としての「論理学」を系統立ててまとめたものだ、というのいうが伝統的な見方でした。
しかしこのような考えが研究者の間では現在ほとんど支持されなくなった事情が解説には書かれています。
『カテゴリー論』は『「トポス論」序説』として読むのが本筋であり、『命題論』は「矛盾的言明について」が主題だと、解説には書いてあります。その見方にたってオルガノンの諸著作をどう統一的に理解するかが研究者の間で論議されているそうです。
『自然学』以下の諸講義に示されるような研究にたずさわろうという人のため、その手ほどきとしての学問の方法論や論理的思考法が順序立てて論じられているのだ、なんて期待して読んではいけないようです。
とはいえ、ギリシャ語は屈折の豊富な言語だといった程度の初歩的な知識がないと、日本語の訳文だけ読んでも、そもそも何について論じているのさえかさっぱり分からない箇所があるかもしれません。
英語かドイツ語あたりが読めるなら、そちらに訳された、できるだけ最新の・注釈付のテキストを一冊手元に置かれることをおすすめします。
(なんだよ、まだ金がかかるのかよ、といいたくなるとは思うが、こんな本に手を出したあなたが悪いのです。ネットで検索すれば、ギリシャ語の原文も見つかるし、著作権切れのすこし古い欧米語訳本がいろいろ出ています。無料でダウンロードできます。)
本書「命題論」の訳者が主な種本にしているのは Aristotle's De Interpretatione: Contradiction and Dialectic (1997, C. W. A. Whitaker、『命題論』の訳本ではありません)ですから、こちらの注釈を読むと、なんでこんな和訳にしたのか了解できることがままあります。
J. L. Ackrill の英訳本Aristotle's Categories and De Interpretatione (1975)はWhitakerの研究によってすこし時代遅れになってしまったところもあるけれど、W.D.Rossが監訳したOxfordのアリストテレス全集の訳文にくらべればアリストテレスの原文を忠実に再現してくれています。
Whitakerの成果も、Acrillの研究がなければ難しかったでしょう。
評者は欧米の言語論の歴史に興味があるので、Roy HarrisにだまされてWhitakerの注釈本から「命題論」にさかのぼったにすぎないけれど、アリストテレス研究の進捗ぶりをこの新版全集に詳しく教えてもらえたのはありがたかったです。
ただ、ネットを検索して、欧米のアリストテレス研究は大学院あたりでシリア語訳やアラビア語訳までカバーするようになっているのを知り、古典研究者にとってはハードルがまた一段上がっているなと感じました。
岩波からプラトンやアリストテレスの全集が出てやっとこさ日本でも古典研究の基礎の基礎ができたかというときには、すでにHavelockの『プラトン序説』が出ていたりして、いつになったらこのレベルの研究が日本人の手でなされるのかと思ったが、基礎的なテキストクリティークの面でも研究がどんどん深化しているようです。
まあ、むこうはこの手の研究の本場ですから、仕方ないといえば仕方ない。元気な若者は写本を直接手にとって研究できるところに出かけていけばよいでしょう。
2015年3月2日に日本でレビュー済み
お得感はかなりあります。本の装丁が良くて重たくなく持った感じがいい。本文のみならず、第1巻は、アリストテレスの生涯などの紹介も多く解説も充実。翻訳はこれまでの古代哲学の中では破格に読みやすい。と言っても内容の難しさは仕方がない。でも、今までの翻訳は、なんというか、文章が途中で裏返しになったようなものが多く文意を辿りにくい。ギリシア語知らないから想像になるけど、多分、古い時代哲学用語みたいなものではなく、わりと普通の言葉で思索していて、それを日本語に乗せようとすると、なんせ時空がかけ離れた言葉だから、日本語にすると座りが悪く、途中で主客がひっくり返ったような妙な文章になっていたかも。今回のはかなりそんなのはないと思う。むしろ、そうと思しき場合は、当時の発想が今と違う証の事例で却って面白いかも。「カテゴリー」論は、何と言ってもカントの純粋理性批判に通じる大前提だし、「命題論」もまともに表題を扱ったものとしては最初なんじゃないかなあと思いながら読んでいます。昨今文庫本でも値段が上がったから却ってこのシリーズは安く感じる。