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陸游詩選 (岩波文庫 赤 41-1) 文庫 – 2007/12/14
- ISBN-104003204115
- ISBN-13978-4003204115
- 出版社岩波書店
- 発売日2007/12/14
- 言語日本語
- 本の長さ413ページ
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登録情報
- 出版社 : 岩波書店 (2007/12/14)
- 発売日 : 2007/12/14
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 413ページ
- ISBN-10 : 4003204115
- ISBN-13 : 978-4003204115
- Amazon 売れ筋ランキング: - 369,264位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年5月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
すいません。先のメールは総合評価を間違いました。メールの内容通り満点です。今後ともよろしくお願いいたします。
2007年12月20日に日本でレビュー済み
偶然手にした、この岩波文庫「陸游詩選」をめくると84頁に「読書」という以下のような漢詩(七言絶句)があった。
「帰老寧無五畝園」
田舎に帰れば、わずか五百坪ではあるが畑がある
(だから官吏を退職しても喰うに困ることはない。)
「読書本意在元元」
読書本来の意味とは、国民に尽くすことにある
「燈前目力雖非音」
視力は昔より衰えていると言えども
「猶課蝿頭二萬言」
それでも私は蝿の頭ほどの小さな文字を二万語ほど読むことを自分に課している
「陸游」(1125−1209)は、南宋の大詩人だった。作者は当時五三歳の官僚であった。そろそろ目も衰え、職を辞して、田舎へ戻り、質素な生活をする直前の心境であろうか。しかしそれでも、この詩人官僚は、小さな文字を読み、人々のために向学心を絶やさないのである。
この詩を読みながら、先頃逮捕された防衛省守屋某という人物との落差を情けなく思った。
この中国の陸遊と守屋某を分かつものは何であるか。それは陸游という人物が、常に人々の幸せを思い、そのために自分の人生はあると思って努力を怠らないという一点にあったのではないだろうか。
古今東西において、官僚の人々が陥る第一のつまずきは、いつの間にか、公私の切り分けが分からなくなることに始まる。そんなことを、陸遊の詩は、教えているのではないかと思う。他にも味わい70歳で詠った「晩秋の農家」など味わい深い詩が並んでいる。
「帰老寧無五畝園」
田舎に帰れば、わずか五百坪ではあるが畑がある
(だから官吏を退職しても喰うに困ることはない。)
「読書本意在元元」
読書本来の意味とは、国民に尽くすことにある
「燈前目力雖非音」
視力は昔より衰えていると言えども
「猶課蝿頭二萬言」
それでも私は蝿の頭ほどの小さな文字を二万語ほど読むことを自分に課している
「陸游」(1125−1209)は、南宋の大詩人だった。作者は当時五三歳の官僚であった。そろそろ目も衰え、職を辞して、田舎へ戻り、質素な生活をする直前の心境であろうか。しかしそれでも、この詩人官僚は、小さな文字を読み、人々のために向学心を絶やさないのである。
この詩を読みながら、先頃逮捕された防衛省守屋某という人物との落差を情けなく思った。
この中国の陸遊と守屋某を分かつものは何であるか。それは陸游という人物が、常に人々の幸せを思い、そのために自分の人生はあると思って努力を怠らないという一点にあったのではないだろうか。
古今東西において、官僚の人々が陥る第一のつまずきは、いつの間にか、公私の切り分けが分からなくなることに始まる。そんなことを、陸遊の詩は、教えているのではないかと思う。他にも味わい70歳で詠った「晩秋の農家」など味わい深い詩が並んでいる。
2017年2月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
陶淵明の趣を持つ閑適詩と、祖国を憂い主戦論を唱える愛国詩の落差が大きいがそこが魅力でもある。
2016年7月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この度はお世話になりました。
迅速かつ丁寧な対応をしていただきました。
今後ともお世話になるかと思いますがよろしくお願いいたします。
迅速かつ丁寧な対応をしていただきました。
今後ともお世話になるかと思いますがよろしくお願いいたします。
2015年4月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
することのないばさまの私にひょひょと笑えるくらい陸游じさまおんもしろい!貧しいなんてみんな本買っちゃったんでしょうて感じ。わかるわかる。田舎での自然の暮らしと知的な遊びと生きてくための官職と。そうかそんな昔から人の生活はそうなんだ、としみじみ。でも私はいくら国を守るためとも戦争はやだな。
2016年6月23日に日本でレビュー済み
放翁(気ままな爺)は,身には百憂を抱えるが,持ち前の教養と自虐性を含むユーモアと他者への愛情で余生を生き抜く。
憂いには,直接的な,失われた国や自らの不遇もあるが,阮籍(竹林の七賢の中心人物)の憂いに通底した人生の無常観がある。
だからこそ,酒と憂いとは風馬牛とみなし,酒で憂いを紛らわすことなく,一生抱えていく,それどころか詩作の糧とさえとしていく。
優しいまなざしは子や孫,村人のみならず,飼い猫や若き日に姑によって離縁させられた亡き前妻にまで及ぶ。
リタイア人生を幸せに生き抜くための真の教養とは何かを考えさせられる一冊である。
現代語訳(352ページ)から。
会稽山のふもと,この九十のじいさま。病みあがりで気力もない。
杖にすがって鶏や豚の世話。これこそが老人のつとめと。
いもと粉米(こごめ)一杯の吸い物,孫がじいちゃんお食べと呼びに来る。
腹がふくれると朝の日なたぼっこ。何の徳があってこんないい目をみておるのかと,気がひける。
憂いには,直接的な,失われた国や自らの不遇もあるが,阮籍(竹林の七賢の中心人物)の憂いに通底した人生の無常観がある。
だからこそ,酒と憂いとは風馬牛とみなし,酒で憂いを紛らわすことなく,一生抱えていく,それどころか詩作の糧とさえとしていく。
優しいまなざしは子や孫,村人のみならず,飼い猫や若き日に姑によって離縁させられた亡き前妻にまで及ぶ。
リタイア人生を幸せに生き抜くための真の教養とは何かを考えさせられる一冊である。
現代語訳(352ページ)から。
会稽山のふもと,この九十のじいさま。病みあがりで気力もない。
杖にすがって鶏や豚の世話。これこそが老人のつとめと。
いもと粉米(こごめ)一杯の吸い物,孫がじいちゃんお食べと呼びに来る。
腹がふくれると朝の日なたぼっこ。何の徳があってこんないい目をみておるのかと,気がひける。
2012年4月1日に日本でレビュー済み
夕暮れになると
孫どもが塾から帰り、
ざんばら髪で畑を走りまわっている。
指輪かくしが下手くそだと、
互いに笑いあい、
草合わせはオレが勝ちだといい募る。
おやじは宿題をしたかと叱りつけ、
じいさまはやさしく飴をふくませる。
偉い人になれなどと期待してはおらぬ。
いつかしっかり畑仕事ができるようになったらそれでええねん
孫どもが塾から帰り、
ざんばら髪で畑を走りまわっている。
指輪かくしが下手くそだと、
互いに笑いあい、
草合わせはオレが勝ちだといい募る。
おやじは宿題をしたかと叱りつけ、
じいさまはやさしく飴をふくませる。
偉い人になれなどと期待してはおらぬ。
いつかしっかり畑仕事ができるようになったらそれでええねん
2007年12月24日に日本でレビュー済み
南宋の詩人、陸游の詩160首余りに訳注を施し、制作年代順に配列したものである。著者による岩波の中国詩人選集『陸游』にさらに70余首を加えた内容になっている。詩を選ぶにあたっては「詩人の年齢、詩型などのバランスを考慮し、通読すれば陸游青年期以後の一生と、作詩の特徴を概観できる」ことを旨としたと述べられている。
この詩人には「閑適」と「悲憤」の両面が混在しているという。著者は簡潔にして要をえた解説の中で、詩人の「身辺のささやかな幸福をねがい、それを大切に守ろうとした、よい意味での常識人」としてのあり方を指摘し、日常の幸せを歌うに加えて、それを守り抜くための不当な権力などに対するスケールの大きな「激昂」があったのだと言う。(それは著者一海知義先生自身の姿でもあると私は推察する。)
読んでいると、かつて著者のもとで陸游の詩を学んだ記憶がよみがえってくる。勉強不足の生徒であったが、緻密な読みを通して詩一篇に一人の人間の全体がいかに反映しているかを知ることができた。訳文が非常にわかりやすい現代日本語で書かれていることは特筆すべきだろう。ハンディな漢詩集として、とてもすぐれた一冊だと思う。
この詩人には「閑適」と「悲憤」の両面が混在しているという。著者は簡潔にして要をえた解説の中で、詩人の「身辺のささやかな幸福をねがい、それを大切に守ろうとした、よい意味での常識人」としてのあり方を指摘し、日常の幸せを歌うに加えて、それを守り抜くための不当な権力などに対するスケールの大きな「激昂」があったのだと言う。(それは著者一海知義先生自身の姿でもあると私は推察する。)
読んでいると、かつて著者のもとで陸游の詩を学んだ記憶がよみがえってくる。勉強不足の生徒であったが、緻密な読みを通して詩一篇に一人の人間の全体がいかに反映しているかを知ることができた。訳文が非常にわかりやすい現代日本語で書かれていることは特筆すべきだろう。ハンディな漢詩集として、とてもすぐれた一冊だと思う。