当時、APIには『怪物フランケン』で金字塔を打ち立てた名優ボリス・カーロフとの契約が数日間残っており、
プロデューサーのロジャー・コーマン氏によって、駆け出しであったボグダノヴィッチ監督に白羽の矢が立ちました。
その際、コーマン氏がボグダノヴィッチ監督に提示した条件があり、
・カーロフの出演パートだけで20分以上を埋めること
・カーロフの出演作『古城の亡霊』の映像を20分以上使用すること
・90分でまとめること
というものでした。
この無理難題とも言える条件を突破し、見事なまでの脚本を書き上げたボグダノヴィッチ監督は、得てして名監督への道を約束されたようなものであったと言えます。なお、本作は『テキサスタワー乱射事件』のあおりを受け、埋もれた作品となっています。