黒竜

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黒竜(もしくは黒龍、こくりゅう、拼音: hēilóng ヘイロン)は、ヨーロッパ中国日本の伝承および物語、神話に登場するの一種。

五行思想における黒竜 [編集]

五行思想においては、と同じくに対応するので、黒竜を玄武と同様、「北方を守護する神聖な竜」としている。よって、一部の地域では、黒竜を他の竜同様に、神聖な存在として祀っている[1]

伝承としての黒竜 [編集]

名前通り全身のが黒く、前足が2本しかない東洋の竜として描かれる事が多い。驪竜(りりょう)とも呼ばれ、これは顎の下に貴重な珠を持っているともされる[2] [3]

ファンタジー世界での黒竜[編集]

ファンタジー世界や物語では、黒竜は、を苦手としているため、普段は光が照らされることすらない深い海底で孤独に棲みついており、光の無い新月のみ、その姿を海底から現す。このことからも、黒竜は、またはを司る存在としても描かれていることがあり、海に住む魚達を乱獲する者達には罰を与え、海底に引きずり込むといわれている。多くの竜は神聖なる存在として描かれやすく、黒竜の場合はそのイメージから災いをもたらす邪悪の化身として、白竜などの竜とは敵対関係にあったと描かれることがある。[要出典]

絵画などで描かれる場合[編集]

また、日本の絵画などでは墨汁を使う関係もあり、黒い龍の姿は数多くみられる。他にも伝承における龍は暗がりなどの沼・池に住むことも多いため、黒い姿で形容されることも多い。[独自研究?]

植物の園芸品種 [編集]

オオバジャノヒゲの園芸品種。コクリュウ(黒竜)というキジカクシ科の美しい黒葉の品種。

信仰対象としての黒竜 [編集]

黒龍神社は、往古日本古来の四大明神の一社として、東の常陸国には鹿島大明神、南に紀伊国には熊野大権現、西の安芸国には厳島大明神があり、北の越前国の当地には黒龍大明神として、竜神を御勧請、日本の国家鎮護と治水の守護神として祀ってきたとある[4]。また高龗大神(たかおかみ)のことを黒龍大明神とすることもある。[5]

祀る寺社・神社[編集]

各地で祀っている寺社・神社を列挙する。

寺社

神社

  • 黒龍神社(福井市船橋町)
    男大迹天皇と高龗大神(別名・黒龍大明神)と闇龗大神(別名・白龍大明神)と大山祇神をお祀りしている[9]
  • 毛谷黒龍神社(福井市毛矢)
    男大迹天皇と高龗大神と闇龗大神を祀る。
  • 黒龍大神(大阪市西成区山王)
    黒龍さんとして親しまれている[10]
  • 堀越神社(大阪市天王寺区)
    境内に白龍社、黒龍社をお祀りしている[11]
  • 伊奈波神社(岐阜市伊奈波通り)
    黒龍神社を境内社として祀っている[12]
  • 田光八幡社(名古屋市瑞穂区大喜新町)
    白龍社、黒龍社が境内神社として祀られる[13]
  • 中島黒體龍王大神社(名古屋市西区)
    黒體龍王大神を祀る。
  • 闇之森八幡社(名古屋市中区正木)
    榎白龍明神・榎白龍大神 、楠黒竜社を摂末社としてお祀りしている[14] [15][16]
  • 白龍・黒龍神社(兵庫県神戸市垂水区平磯)
    皇大神社、猿田彦大神・倉稲魂大神とともに祀られる。

脚注[編集]

  1. ^ 田無神社 | 方位除祈祷”. tanashijinja.or.jp. 2023年5月21日閲覧。
  2. ^ [1] 2023年8月18日閲覧。
  3. ^ [2] 2023年8月18日閲覧。
  4. ^ [3] 2023年8月19日閲覧。
  5. ^ [4] 2023年8月17日閲覧。
  6. ^ [5] 2023年8月18日閲覧。
  7. ^ [6] 2023年8月18日閲覧。
  8. ^ [7] 2023年9月25日閲覧。
  9. ^ [8] 2023年8月17日閲覧。
  10. ^ [9] 2023年8月18日閲覧。
  11. ^ [10] 2023年8月18日閲覧。
  12. ^ [11] 2023年8月18日閲覧。
  13. ^ [12] 2023年8月19日閲覧。
  14. ^ [13] 2023年8月19日閲覧。
  15. ^ [14] 2023年8月19日閲覧。
  16. ^ [15] 2023年8月21日閲覧。

関連項目[編集]